YAMAHA DX7

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高校入学祝いに購入してもらった。一人っ子ゆえの甘やかされようだ。

これを買った頃から、バンドでチラホラとライブをやるようになった。
練習やライブでの機材運搬は専ら自転車。15Kg超のDX7を自転車の前カゴ部分に横載せして爆走。自分でも危険だと思うが、すれ違う人々にとってはもっと危険に見えたであろう。

アナログシンセの基礎をようやく掴んだ頃に出会った、FM音源という新たな壁は、当時の私に大きく立ちはだかった。アルゴリズム、キャリア、オペレータなどの聞き慣れない単語。RateとLevelで細かく指定するエンベロープ
結局、アナログシンセの方法論をFM音源に自分なりに翻訳していくことにした。

などなど。
こんな考え方で覚えたのは自分だけかと思っていたら、後日「JX-8PのコントローラーをDX7で使えるようにするアタッチメント」などというものが発売され、意外とみんなこの考え方がしっくり来るのだな、と感じたものだ。

非常に酷使したシンセだったので、様々な想い出がある。

本体を持っていくのが面倒だったので、非純正品のRAMカートリッジ(安い、バンクが多い)を買って自分の音を入れて持っていったら、本番直前にデータが飛んだり。

豊橋まつりで、山車の上で演奏することになったので、予め山車の上にセッティングしておいたら、移動中に何かがDXの上に落ちて外装が凹んだり。

歩行者天国で演奏している最中に怖い下級生に絡まれたり。これはDX関係ないけど。

DXと関係ない話をもうひとつすると、当時は「ジャパメタ」と呼ばれる、日本もののヘビメタが大流行しており、私もVOW WOWのコピーバンドに入れられたりした。おかげで今でもVOW WOWだけは好きだ。

プリンスの「Around The World In A Day」というアルバムは、全編DX7のプリセットがたいしたエディットもせずに使われており、やはりプリンスも多くの黒人と同じく「プリセットでOK」な人なのだな、と思った。
タイトル曲でのチューブラーベル、「Tambourine」でのベース、「Condition Of The Heart」イントロ部でのブラスなどが代表的なDXサウンド。あと「ねるねるねるね」CMの前バージョンでの「うまい!」に重なってる「テーレッテレー」っていうファンファーレもDXっぽい。

現在も実家に置いてあり、帰省時には弾いて遊んでいる。大変想い出深いのでこれは売れないな。売っても二束三文だし。