YAMAHA CS01

CS01

中2の頃に買ったセカンドキーボード。またミニ鍵盤。初のシンセだ。

定価32000円。1VCO-1VCF-1VCAという超基本的な仕様で、シンセの基礎を学ぶのに役立った。

当時、近所のハヤシ楽器が、改装に伴うクリアランスセールを行うこととなり、事前にセール品を調査したところ、CS01が6800円で出されることを知った。これはと思い友人数名を誘って夜中の3時に店の前に並んだのだが、結局開店までに並んだのは我々だけで、それぞれの狙いの品を余裕で入手できた。若さを象徴するようなエピソードだ。

この頃のYAMAHAのシンセは、全体的にレゾナンスの効きが甘く、どういじってもおしとやかというか、行き過ぎないサウンドになる傾向があったのだが、このCS01は、裏蓋のネジを外してすぐ見える場所に、レゾナンスを調節する可変抵抗が見えており、これを少し回すだけで内蔵スピーカーがぶっ飛びそうなエグい音が出るようになった。

モノシンセである事を利用して、当時流行っていた「ライトハンド奏法」を真似たものだ。もちろんストラップでショルダーキーボードにする事も忘れない。

当時の広告は確か、化粧の濃い外人女性が肩からCS01をかけた写真に「シンセの似合う女性を見かけたら、ウィンクを送ろう」と書いてあるものだったと思うが、剥き身のシンセをぶら下げて街を歩いている女性にお目にかかることは無かった。むしろ、ドレッドの似合うジャマイカ黒人に愛されたシンセだったが、そういう人たちに送るウィンクは私には無い。怖い。

「ミニ鍵盤のシンセは例外なく名機」説の口火を切ったマシン。我が家では未だに大した故障も無く動いている。